松倉院長コラム 第6回: 与えられたものを大切に活かす
2017.04.28
前回は、お風呂で運動する習慣によってしっかりと汗をかく習慣作りを、というお話をしました。
汗をかくことは、とても爽快感がありますね。私は幼い頃から、母の教育によってさまざまなスポーツを体験してきて、なかでもスキーは国体やインターハイに出るくらい打ち込んでいたので、運動で汗をかくのは大好きなのです。
しかし、いっぽうで、診療では緊張による冷や汗とも無縁ではありません。
美容医療における注射は、それぞれの患者さんにとって最適な量を、最適の深さで行いたいという思い入れがあるので、毎回、緊張の連続です。
自分で言うのもなんですが、私は小心者です。
祖母は経営者、母も経営者でしたが、そんな強い女性たちを見ながら育ち、自分は経営者に向かないな、むしろ誰かを元気づける医者になりたい、と思いました。しかし、医者になってみて、自分が小心者であることは恥じることではないと思うようになりました。
慎重であるからこそ、治療にも繊細さが生まれます。すべてのことは表裏一体、良いことの裏には悪いことがあり、悪いことの裏には良いことがある。それならば、一見悪いことと思えることにも必ずいい面があり、それは自分の考え方次第なのかもしれません。
患者さんにも、毛穴をとても気にする人がいます。私は「毛穴が気になる人は肌の質がオイリーですが、乾燥による悩みが起こりにくい肌質ともいえます。毛穴が細かい人は、必ず、乾燥肌で悩んでいるんですよ」とお話しします。良い面の裏には、悪い面がある。そう思えば、一つのことにこだわってくよくよするよりも、ある程度のことは、「しょうがない」と受け入れ、良いところを伸ばすように努力することも、アンチエイジングのために重要な考え方かもしれません。
神様からいただいたものを感謝してうけとる。その考えは、意外なようですがスキンケアにもつながっています。
私はお風呂では、肌を石けんで洗うのは、脇の下、陰部、足の指の間、足の裏、それだけです。残りの部分と、顔は石けんでは洗いません。体が生まれながらに分泌している天然の保湿剤である皮脂膜を無駄に落とすことなく、保湿に役立てたいと思っているからです。
入浴後の保湿に使うのは、当クリニックのベストセラー商品である「セルキュレイトホワイズムCミスト」。さらに乾燥が気になる場合は、「セルキュレイトカロチーノジェル」で強力に保湿をしています。
次回は、多くの人が興味を持たれる「脱毛」についてお話ししましょう。